巨鼈山 雲辺寺
当山は桓武天皇延歴八年弘法大師十六歳開基にし大同二年大師中国より仏舎利を持来し石中に納め弘仁九年嵯峨天皇の勅命を受け七宇の伽藍を建立し、七仏を供養す。本尊千手観音脇仏毘沙門天は国指定の宝物なり。大師は殊に観音の慈悲と毘沙門天の福徳現当二世安楽を人々に与えるために安置された。又鎌倉時代は伊予の関所で四国四坊が建立され末寺八ヶ寺十二坊を有し中国四国九州方面より学僧雲の如く集とある。天正の昔土佐の豪族長宗我部元親は四国併呑の夢を志し、伊予の国阿波半分を討って当山に攻め入るが僧兵にはばまれ兵大に免れる。時の住職は中老格の格式をもち四十六代賢龍法印は元親に近寄り、「貴方は土佐一国の主だ。四国の主になるとは茶釜の蓋で水桶の蓋をするようなものだ。武士は義を以って立ち徒に貪ってはならぬ。一刻も早く土佐に帰り住民を愛するのが貴方の身のためだ。」と説法は今も有名なり。近郊の信者巡礼者後を絶たず法煙絶えることなし。
七福神の祭神 | 毘沙門天 |
所在地 | 徳島県三好市池田町白地763-2 地図はこちら |
連絡先 | 電話:0883-74-1707 |